作品概要

愚者の石の切除》は、画家のヒエロニムス・ボスによって制作された作品。制作年は1494?年から1494?年で、プラド美術館に所蔵されている。

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《愚者の石の切除》は、後期ゴシックを代表する画家ヒエロニムス・ボス(1450-1516)によって1494年頃に制作された油彩画である。本作は《愚者の治療》、《いかさま》とも呼ばれている。現存するボスの油彩画のうち、最小かつ、唯一の世俗的主題を扱っている。

愚か者が治る手術

ネーデルラントでは中世から17世紀まで、頭の講師が大きく成長すると愚か者になると信じられていた。この件を題材に取り、本作では、頭蓋骨にドリルで穴を開ける頭蓋開口術を行い、患者の脳から〝愚者になる石〟を切除する様子が描かれている。この施術によって、患者は自分の愚かなところが治癒すると信じられていた。

じょうご状の帽子をかぶった医者はいかにも胡散臭い。取りだしたのは、石ではなく、1本の花(スイレン)だ。もう1本取りだされたかと思われる花がテーブルの上に置かれている。この手術を見守っているのは、頭に本をのせた女とひとりの男だ。これは医者の妻と、その妻の間男と考えられる司祭だ。遠景には、ネーデルラントの町が配されている。

患者のルッベルト・ダス

「先生、どうか石を取り除いてください。私の名前はルッベルト・ダスだ」と、画面上下の黒地に金の見事なカリグラフィーで台詞が書かれている。

患者の農民風に描かれたルッベルト・ダスとは、オランダの文学作品のなかで愚か者として取り扱われている。また、別の解釈として、名前を翻訳すると、〝去勢されたアナグマ〟となることから、この施術を通して、性的欲望から解放されることをほのめかしているとも考えられる。

真筆か否か

この作品がボスの真筆かどうかは、長いあいだ論蔵されていた。

その理由としては、本作以外には、カリグラフィーが入ったものがないこと、サイズが小さいこと、主題が宗教的ではないことが挙げられていた。しかし、現在では、その見事な絵画のテクニックからボスの真筆だと判断されている

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基本情報・編集情報

  • 画家ヒエロニムス・ボス
  • 作品名愚者の石の切除
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1494?年 - 1494?年
  • 製作国スペイン
  • 所蔵プラド美術館 (スペイン)
  • 種類油彩
  • 高さ48cm
  • 横幅35cm
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