作品概要
《牧歌的な風景:ローマ・カンパーニャ》は、画家のクロード・ロランによって制作された作品。制作年は1639年から1639年で、メトロポリタン美術館に所蔵されている。

《牧歌的な風景:ローマ・カンパーニャ》はフランスのバロック・フランス古典主義の画家であるクロード・ロラン(またの名、クロード・ジュレ)が1639年、イタリアにて作成した油彩画作品である。
この作品は、ロランの画集である「真実の本」にも記録されている。作品の裏側に描かれている碑文によると、この絵はローマにて作成されているが、パリに在住するクライアント宛に送られた作品である。
現在、この作品はアメリカのニューヨークにあるメトロポリタン美術館にて所蔵されている。
スタイルについて
《牧歌的な風景:ローマ・カンパーニャ》はタイトル通り、ロランが大半の画家生命を過ごしたイタリア郊外のローマ・カンパーニャの平和な日常風景をテーマとして描かれた作品である。ロランの数多くの作品と同様に、この絵には羊使いが羊飼いをしている光景が描かれている。
この作品上にいる羊たちは、絵の全体に散らばっており、羊飼いは絵の中央に居座りながら羊たちを見守っている。また、作品の両サイドに生えている木々達は濃い目のシャドウで塗られ、それによって、淡い青色で塗られた空と湖はより透明に見えるようになった。
作風について
《牧歌的な風景:ローマ・カンパーニャ》のバックグラウンドから射し込む強烈な光と、そして、前景に描かれた抒情的な影が作り出すコントラストは、ロランが描く風景画の一つの特徴である。
また、絵の左側に描かれた建物も象徴的であり、ロランはこのような建物を多くの作品に取り入れた。そして、現在ローマ・カンパーニャに行けば、未だにこのタイプの建物を目撃することができる。
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