作品概要
《プシュケがキューピットの宮殿外にいる風景》は、画家のクロード・ロランによって制作された作品。制作年は1664年から1664年で、ナショナル・ギャラリー (ロンドン)に所蔵されている。

《プシュケがキューピットの宮殿外にいる風景》はフランスのバロック・フランス古典主義の画家であるクロード・ロラン(またの名、クロード・ジュレ)が1664年、イタリアにて作成した油彩画作品である。この作品は、ロランのメインパトロンの一人であるイタリアの貴族、ロレンソ・オノフリオ・コロンナの依頼によって作成された。
現在、この作品はイギリスのロンドンにあるナショナル・ギャラリーにて所蔵されている。
作品の物語について
《プシュケがキューピットの宮殿外にいる風景》はルキウス・アプレイウスが書いた唯一現存するローマ時代の小説、黄金のロバ内のストーリーを元として描かれている。
この物語は、魂を象徴するプシュケと恋愛の神であるプシュケとキューピットの聖なる結婚に関するストーリーである。キューピットは美の女神であるヴィーナスの息子であり、彼女はプシュケの美貌に嫉妬し、キューピットにプシュケを殺すように命じた。しかし、キューピットは自分自身の黄金の矢に傷つけられ、プシュケと恋に落ちてしまう。後にプシュケとキューピットは様々な困難を迎えるが、最終的にはお互いを分かち合い、結婚する。
この作品に描かれている宮殿はキューピットとプシュケが一度目に結婚する頃、暮らしていた家である。絵の前景に立っている人物はプシュケであるが、この作品は彼女が宮殿に入る前の光景またはキューピットに追い出される後を描いているのかは不明である。
作風について
《プシュケがキューピットの宮殿外にいる風景》にて描かれている人物はプシュケの小さな姿のみであるが、彼女の後ろに広がる風景はプシュケの戸惑いを程よく反映している。
プシュケの姿はどこか頼りなく、恋に戸惑う一人の女性の姿をロランは上手く表現することが出来た。
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