作品概要

オレイアデス》は、画家のウィリアム・アドルフ・ブグローによって制作された作品。制作年は1902年から1902年で、オルセー美術館に所蔵されている。

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題材の背景

オレイアデスとはギリシャ神話に登場する山と岩屋の精たちである。エコーも代表的なオレイアスの一人だ。シカを狩り、イノシシを追いかけ、餌にするための鳥を矢で仕留めるため、とても元気に、楽しそうに集団で行動している。

アルテミス、ローマ神話ではダイアナと呼ばれる有名な神は、山や岩場で狩りをするのが好きだ。そのため、アルテミスの合図でオレイアデスは一斉に彼女を追いかけ、見事な列を成している。しかし、彼女たちは夜明けが訪れると急いで自分たちの住処である空へと帰る。この画ではその様子が描かれている。

神話的題材の意図

この画でブグローは自分が理想とする伝統的絵画への忠義を強く示している。同じくオルセー美術館に展示されている《急襲》では、人間の体のあらゆる姿勢や表現を捉えることのできる、自分の卓越した技術を見せる口実として、神話的な題材を取り上げていた。

また、神話的な題材にすることで、卑猥な印象を与えることなく、性愛的な要素を描けるのも理由の一つだった。ヌードの女性が全面的に描かれているにも関わらず、下品に感じさせない。女性の姿がたくさん宙へと舞うという、非常に想像力豊かで詩情に溢れた作品をブグローは大胆な構成をとりながら、細かいところまでとても精密に描いている。ブグローの素晴らしい筆使いが絵画に織り込まれていることを感じられる。

当時の評価

背景に描かれた黄昏時の風景はコローに値するほど、象徴主義派のトーンで彩られ、当時の批評家や鑑定家たちから高い評価を得ている。1902年のサロンカタログには《オレイアデス》について以下のようなコメントが掲載された。

「影は散り、夜明けが訪れ、光り輝き、山の頂上をピンクに染める。そして長い行列が空に向かって高く舞い上がる。それは楽しそうなニンフたちの帯である。夜は森の影の中、川の水の傍で戯れていたが、一斉に空へと向かい、ファウヌスたちがその光景に驚いている。彼女たちは神々が住む、天上の世界、自分たちの世界へと帰っていく。」

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基本情報・編集情報

  • 画家ウィリアム・アドルフ・ブグロー
  • 作品名オレイアデス
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1902年 - 1902年
  • 製作国フランス
  • 所蔵オルセー美術館 (フランスウ)
  • 種類油絵
  • 高さ236cm
  • 横幅182cm
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    1. 黄色い薔薇

      ブグローがいかに女性のポーズを描く技巧に優れていたのかをこの一枚で十分に表現している。沢山のオレイアデスが流れるように空に舞い上がる様は圧巻であり、壮観である。一人一人の精がもれなく美しく、可愛らしいのはブグローだからだろうか。
      ただ気になるのは、その中の幾人の精達が、親密な絡みをしていることだ。
      もちろん同じ精なのだから仲が良いのは分かるのだが、それにしても表情や絡み方を見ているとまるで恋仲のようだ。
      次に気になったのは、伸びやかな表情のオレイアデス達だが、若干私が見たところ一名ほど憂いの表情を浮かべているオレイアデスがいることだ。私の見当違いなら申し訳ないのだが、何かの意図があってそうしているのだろうかと邪推する。
      ブグローが描く女性に私は惚れ込んでいるので、オレイアデスも私を魅了する作品であることには間違いない。