作品概要

羨望偏執狂》は、画家のテオドール・ジェリコーによって制作された作品。制作年は1819?年から1821?年で、リヨン美術館に所蔵されている。

詳細な画像を見る

ジェリコーと精神病

ロマン主義の先駆者と言われるテオドール・ジェリコーは、1819年に今では自身の代表作となった《メデューズ号の筏》を発表したが、当時は批判を浴び、傷ついたジェリコーはうつ病を患ってしまった。また、彼の祖父と叔父の一人も精神病疾患で亡くなったため、もともと精神病疾患には興味があったと言われている。

ジェリコーはサルペトリエール病院に通院し、友人でもあるジョルジェ医師に勧められ、≪サルペトリエールの精神疾患者たち≫という10連作の精神病疾患者の肖像画を描いたが、現在ではそのうち5作のみしか発見されていない。5作品のカンヴァスの大きさは多少異なっているが、いずれも等身大であるという点では共通している。

本作品の構成

羨望偏執狂とはねたみと欲深さにより震えや発作を起こし、重くなると妄想性痴呆までも引き起こす病気である。この絵のモデルの詳細は不明だが、彼女の肌の青白さが血走った眼を強調し、常軌を逸した視線、ぞっとするような薄ら笑いを浮かべているゆがんだ口元からまさに狂気を感じる作品となっている。

本作品の意義

ジョルジュ医師がジェリコーにこれらの連作を描くよう勧めたのは、精神科医にとって精神病のサインを発見することの重要性を世間に示すためと、ジェリコー自身の治療になると考えたからだと言われている。

また、ジェリコーはもともと精神状態が人間の表情に及ぼす影響に興味を持っており、特に狂気にとりつかれた人間や死の瞬間に対面した時の表情に興味を持っていた。彼はこれらの連作を書き上げて間もなく32歳という若さで結核により死去している。

作品をもっと見る

基本情報・編集情報

  • 画家テオドール・ジェリコー
  • 作品名羨望偏執狂
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1819?年 - 1821?年
  • 製作国フランス
  • 所蔵リヨン美術館 (フランス)
  • 種類カンヴァス・油彩
  • 高さ72cm
  • 横幅58cm
  • 投稿日
  • 編集者
  • 羨望偏執狂の感想を書き込む

    こちらで、ぜひ本作品の感想やエピソードを教えてください。作品に関する質問もお気軽にどうぞ。