作品概要
《上陸するシバの女王のいる風景》は、画家のクロード・ロランによって制作された作品。制作年は1648年から1648年で、ナショナル・ギャラリー (ロンドン)に所蔵されている。

《上陸するシバの女王のいる風景》はフランスのバロック・フランス古典主義の画家であるクロード・ロラン(またの名、クロード・ジュレ)が1648年にて描いた油彩画作品である。
現在、この作品はイギリスのロンドンにあるナショナル・ギャラリーにて所蔵されている。この絵は、ナショナル・ギャラリーがロンドン当地のビジネスマンであるジョン・ジュリアス・アンガーシュタインから1824年にて譲り受けた物である。また、この作品は博物館が最初に取得した作品の一つであり、クロード・ロラン作の最初の五枚のうちの一枚でもある。
作品について
《上陸するシバの女王のいる風景》が描いているのは古代ユダヤの歴史書の1つである列王記の第十章にて語らている物語である。その物語にて、シバの女王はイェルサレムにいるソロモン王に会うため、自分の国を離れ、船を使いイェルサレムに旅立つ。
この物語をモデルとして描かれた作品達は主にシバの女王とソロモン王が対面する場面を描いていることが多いが、ロランは女王が旅立った海港を描いている。ロランは海港の風景を描くのを得意としており、この作品も彼が描いた数多くある港風景の内一枚である。
ロランが描く《上陸するシバの女王のいる風景》には女王が旅立つ前、早朝の太陽が海を照す中、船達が積み込まれる風景が描かれている。
構図について
ロランの構図によって、観客の視点は、平行線(右側の階段達)と垂直線(左の建物の柱)の交差点に置かれ、右側の階段にいる人々に注目するようになる。シバの女王もそのグループ内におり、ピンク色のチュニック、ロイヤルブルーのマント、そして、黄金の冠を身に着けている。彼女は他の人々を連れ、自分を載せる船を待っている。
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