作品概要
《アポロとメルクリウスのいる風景》は、画家のクロード・ロランによって制作された作品。制作年は1660年から1660年で、ウォレス・コレクションに所蔵されている。

《アポロとメルクリウスのいる風景》はフランスのバロック・フランス古典主義の画家であるクロード・ロラン(またの名、クロード・ジュレ)が1660年、イタリアのローマにて描いた油彩画作品である。
ロランはフランス籍の画家であるが、生涯の大半をイタリアのローマにて過ごしている。その為、彼が描いた作品の多くはローマをテーマとしている。
この絵は1846年にて、一度ヘルートフォードの第4侯爵によって取得された。現在この作品は、イギリスのロンドンにあるウォレス・コレクションと言う名の美術館にて所蔵されている。
構図について
この作品にも、ロランが生涯をかけ描いていたローマ周辺の田舎(カンパーニャ)に射す明るい朝の光がえがかれている。
広がる草原に座っているのはローマ神話における神の一人、アポロである。彼の後ろには、もう一人の神であるメルクリウスが隙を窺いアポロの羊を盗もうとしようとしている。
研究によると、ロランの最初の構図に犬は描かれていなく、アポロも別の場所に座っていた。現在の変更後の構図は、完成間近に変えられた物であり、ロラン自身でなく、この絵の最初の所有者であるコーネリス・デ・ワエルが書き加えた可能性も存在する。
物語について
《アポロとメルクリウスのいる風景》のモデルとなったのはローマ神話にて記載されている、アポロに関する物語である。
アポロは父親のジュピターにサイクロプスを殺した罰として、一時的にアドメートス王の羊使いになった。しかし、そこでもアポロは仕事をサボり、彼が監視するべき羊達はメルクリウスによって盗まれてしまった。
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