作品概要

運命》は、画家のジョン・ウィリアム・ウォーターハウスによって制作された作品。制作年は1900年から1900年で、タウンリー・ホール美術館に所蔵されている。

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戦争を支援するための作品

この作品は、ボーア戦争を支援するために描かれた。ボーア戦争は、イギリスとオランダが南アフリカの植民地化を争った戦争である。この絵が描かれた当時は、第二次ボーア戦争が1899年から起こっていた。

ウォーターハウスは、傷痍軍人や戦争未亡人のための基金である芸術家戦争基金を主導し、300人以上の芸術家の賛同を得て、資金調達のための展覧会を開催した。この絵の左下にArtists War Fund(芸術家戦争基金)の文字を見ることができる。

女性が海の上の出航する船に向かって杯を掲げている。これは恐らく南アフリカに向かう船である。海上の風景は、女性の背後にある鏡を通して描かれている。戦争を支援するために描かれた絵として解釈すると、鏡の中に描かれた地球儀に塗られた金色と、船に掲げられた金色の旗はアフリカの金鉱脈を連想させる。

また、左下の開いた本は聖書で、神の祝福を表している。女性の服と杯は赤と青で、イギリス国旗を示していると考えられる。タイトルの「運命」は、当時世界の中で主導的立場にあったイギリスが、世界の命運を握っていることを示すものだろうか。

他作品との類似点

戦争に関連したモチーフの他に、この絵は1916年の《影の世界にはもううんざり、とシャロットの女は言った》との類似点が多くある。窓の代わりに円形の鏡が外の風景を映し、床は市松模様である。また、半円形のアーチを作る柱が描かれているのも同じである。

円形の鏡は《オデュッセウスに杯を差し出すキルケ》にも描かれており、この作品とは杯を持っている点が共通している。

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基本情報・編集情報

  • 画家ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス
  • 作品名運命
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1900年 - 1900年
  • 製作国イギリス
  • 所蔵タウンリー・ホール美術館 (イギリス)
  • 種類油彩
  • 高さ68.5cm
  • 横幅54.6cm
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