作品概要
《ありがたくない連れ:カイロの通りで》は、画家のジョン・ウィリアム・ウォーターハウスによって制作された作品。制作年は1872年から1873年で、タウンリー・ホール美術館に所蔵されている。

初期の作品
ウォーターハウス初期の作品。英国芸術家協会のギャラリーで展示された。この絵がどういう場面を描いたものかははっきりしない。モデルの適切なポージングなどをまだ探っている段階の作品といえる。
ウォーターハウス(1849-1917)は、イギリスの画家。英文学や古代の神話に着想を得た絵画を主に油彩で製作した。ラファエル前派とされることが多い。彼の絵画は、描かれた女性の美しさで有名である。彼の絵画のモデルは家族や友人から、プロの絵画モデルまで幅広いく、その中には舞台女優や映画スターとなった人物もいる。
成功を納めた画家
ウォーターハウスは、1849年に英国人の画家ウィリアム・ウォーターハウスと、同じく画家の妻イザベラの子としてローマの街で生まれた。1854年、一家はイギリスのロンドンに引っ越した。彼はニノというあだ名で呼ばれ、画家の両親の勧めで絵を描き始めた。大英博物館やナショナル・ギャラリーに展示されている作品をよくスケッチしていたという。
1871年、ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツの付属美術学校に入学。はじめは彫刻を学んでいたが、その後絵画に切り替えた。1874年にロイヤル・アカデミーの展覧会で発表した《眠りと異母兄弟の死》が好評を博し、ウォーターハウスは以後、死の直前の1916年までほぼ毎年定例の展覧会に出品していた。
画家として順調に成功を納めたウォーターハウスは、その後の1895年、ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツの最高芸術院会員となったほか、評議会議員も務めた。美術学校の教員もしていた。1917年に癌で亡くなる直前まで絵画を制作した。
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