作品概要
《ヴァージナルの前に立つ女》は、画家のヨハネス・フェルメールによって制作された作品。制作年は1670年から1672年で、ナショナル・ギャラリーに所蔵されている。

『ヴァージナルの前に立つ女』はオランダの画家ヨハネス・フェルメールによって1670?1672に描かれた作品で、現在はロンドンのナショナル・ギャラリーに展示されている。
ナショナル・ギャラリーによると、『ヴァージナルの前に立つ女』に描かれている壁にかかった絵画は定かではないが、左手にある風景画は、画家であるヤン・ファンナンツ、またはアラールト・ファン・エーフェルディンヘンによる絵画ではないかと考えられている。
また、右手にある、カードを持つ天使が描かれている絵画は、アラールトの兄弟である、カーザル・ファン・エーフェルディンヘンの作品だと言われている。このモチーフは、当時の寓意画集をもとにしており、一人の愛する人への貞節や、ヴァージナル(純潔)、また伝統的な音楽と愛の結びつきを表現している。
『ヴァージナルの前に立つ女』はその様式と衣服から作品の描かれた年が推測されている。この作品は、ヨハネス・フェルメールの『ヴァージナルの前に座る女性』とつながりがあると考えられており、2つの作品はキャンバスのサイズが全く同じで、対になっているとされている。
最近の研究では、この2つの作品のキャンバスは、同じ原木から作られているということが分かっている。更に、それぞれの絵画のキャンバスへの下塗りは一致している。また、ニューヨークにあるヨハネス・フェルメールの作品、『ヴァージナルの前に座る若い女性』についても、同じような傾向がみられる。
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