作品概要

オイディプスとスフィンクス》は、画家のギュスターヴ・モローによって制作された作品。制作年は1864年から1864年で、メトロポリタン美術館に所蔵されている。

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主題

本作は、ギリシャ神話の逸話を主題としている。その逸話とは次のようなものである。

コリントス王子として育てられたオイディプスは、旅の途中、人間の頭とライオンの体を持った怪物スフィンクスに出くわしてしまう。そのスフィンクスは、出会った者に謎を出し、答えられない者を殺してしまうことで、近郊にあった都市テーバイの人々を悩ませていた。

スフィンクスの出す謎とは「朝には4本足、昼には2本足、夜には3本足で歩く物は何だ」というものであった。オイディプスはそれにこう答えた「人間だ。赤ん坊の時、人は手足を使って這う。成長して、人は2本足で歩く。老人になって、人は杖をついて歩く」

初めて謎を解かれたスフィンクスは、自ら海に身を投げ命を絶った。オイディプスはその功績により、空位だったテーバイ王座に就き、実は己の母である王妃イオカステと結婚した。

作品の様式とその前例

本作でモローは、意図的に古典的絵画様式と神話的主題を採用していたにも関わらず、当時流行していたリアリズムや自然主義の要素を敢えて排した。彼は1808年に制作されたアングルによる同主題の作品を模写し、それを下敷きとしたようである。

アングルは、現在ロンドン国立美術館に収蔵されている1826年制作の作品でも同主題を描いているが、モローがその作品を見たかは定かではない。本作には、ルネサンス期イタリアの画家アンドレア・マンテーニャの影響も指摘されている。

オイディプスが攻勢で、スフィンクスが守勢に描かれているアングルの同主題作品と違い、モローによる本作では、スフィンクスがオイディプスに爪でつかみかかる攻勢で、オイディプスの勝利はまだ確定していないように見える。本作に描かれているスフィンクスは、19世紀後期の絵画様式、特に象徴主義でよく見られる主題であるファムファタルの形象と見てよいだろう。

本作に対する世間の受容の様子

本作は、官展で直ちに成功を収めた。E・ドソールはタン誌で、モローの巨匠たちへの強い愛着や知識、健全な信条と伝統への専心について書き「オイディプスの画家は昨日までは隠され、世に知られていなかったが、明日には有名になることだろう」と評した。

本作は他方で、凡庸とみなされていたその年の官展を救った。ある批評家は「ギュスターヴ・モロー氏は今展覧会の英雄である。不平家たちは、もし1864年の官展が不名誉から救われるならば、それは本作のおかげだと称賛している」とコメントした。

本作に対する厳しい批評もあるにはあったが、その内容は、本作がマンテーニャを始めとした巨匠たちの作品から影響を受けすぎているというものに過ぎなかった。官展終了後、モローは常識では計り知れないほど急速に名声を獲得していった。

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基本情報・編集情報

  • 画家ギュスターヴ・モロー
  • 作品名オイディプスとスフィンクス
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1864年 - 1864年
  • 製作国フランス
  • 所蔵メトロポリタン美術館 (アメリカ)
  • 種類油彩
  • 高さ206cm
  • 横幅105cm
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