作品概要
《手紙を書く女》は、画家のヨハネス・フェルメールによって制作された作品。制作年は1665年から1666年で、ナショナル・ギャラリー・オブ・アートに所蔵されている。

『手紙を書く女』は、17世紀のオランダの画家ヨハネス・フェルメールの油彩画である。1665年頃に描かれたとされている。絵の女性が手紙の執筆中に、何かに手を止められ、そちらに穏やかな様子で顔を向けているところが描かれている。
彼女は首飾りに10個、イヤリングに2個の真珠を身に付けている。この絵に描かれているものの多くは、フェルメールの他の作品にも登場している。女性用上着、テーブルクロス、一連の真珠の飾りなどがその例である。
この事実から、それらはフェルメール本人、もしくは彼の家族の所有物であり、かつ絵のモデルでさえも彼の身内であった可能性が推測される。フェルメールはモデルを雇いたかったが、妻や家族に経済的余裕のある暮らしをさせるにはそうせざるを得なかったと言われている。
『手紙を書く女』は、1962年にハリー・ウォルドロン・ハヴマイヤー(Harry Waldron Havemeyer)とホーラス・ハヴマイヤー(Horace Havemeyer)によって、ワシントンD.C.のナショナル・ギャラリー・オブ・アートに寄贈された。カルフォルニアのパサデナにあるノートン・サイモン美術館 に初めて貸与され、2008年11月7日から2009年2月9日まで展示会に出品された。
アメリカの作家、ブルー・バリエットの子供向け小説『フェルメールの暗号(Chasing Vermeer)』では、この『手紙を書く女』がナショナル・ギャラリー・オブ・アートからシカゴへ運ばれる道中に盗まれ、話の重要な展開を繰り広げる。
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