作品概要
《大きな帽子を被ったジャンヌ・エビュテルヌ》は、画家のアメデオ・モディリアーニによって制作された作品。制作年は1918年から?で、個人に所蔵されている。

《大きな帽子を被ったジャンヌ・エビュテルヌ》は、主にパリのモンパルナスで活躍したイタリア出身の画家、彫刻家アメデオ・モディリアーニの作品である(カンバス、油絵)。
モディリアーニとジャンヌ
モディリアーニは1906年にパリにやって来た。そこで彼は、深酒や薬物乱用といった自由奔放なライフスタイルや、独特で革新的な作品によって有名になった。
この肖像画はモディリアーニのパートナーであるジャンヌ・エビュテルヌを描いている。彼女の目はまつ毛も瞳もなく生気がない。首と肩は長く伸び、露出も多い。肩には長い傾斜がある。
ジャンヌはしばしばモディリアーニの妻として紹介されるが、実際には、この2人は結婚していない。自身も芸術家だったエビュテルヌは、モディリアーニが35歳にして結核で死んだ翌日、ベランダから飛び降りて自殺した。
アフリカ芸術とキリスト教からの影響
私達はモディリアーニに特徴的な歪みと誇張を、楕円形の顔と伸びた鼻に見ることができる。モディリアーニが描く線は曲がりくねっている。彼はアフリカ芸術から強い影響を受けており、それは仮面のような顔に現れている。
本作品にはルネッサンス期のアートからも強い影響を受けており、それはエビュテルヌの顔を囲む後光のような、大きな帽子に現れている。彼女の表情はカトリック教会の像に見られるように美しく穏やかで、二本の指で顔に触れているポーズはキリスト教芸術によく見られるものである。
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