作品概要
《青衣の女》は、画家のヨハネス・フェルメールによって制作された作品。制作年は1663年から1664年で、アムステルダム国立美術館に所蔵されている。

『青衣の女』はオランダの画家ヨハネス・フェルメールが1663-1664年に描いた作品であり、フェルメールの作品の中で、アムステルダム国立美術館に初めて所蔵された作品である。
妊娠した女性?
作品の中心となるのは青い服で身を纏い、窓の前で手紙を読む女性である。一見、女性は妊娠している用に見えるが、それは事実としては特定されていない。公認とされてはいないが、多くの人が妊娠している様に見えるだけで、当時の独特なファッションによるものだと言われている。
手紙の内容
フェルメールは手紙の内容について証言を残しておらず、描かれてもいない。その為、絵画を構成する要素をヒントとして、内容を考察する活動が行われてきた。女性の背後にかかっているオランダのマップをヒントとして、この手紙は旅中の夫が書いたものだとする説がある。
その他に、女性の前にかすかに見える真珠の箱をヒントとして、手紙は女性の恋人からのものだとする説もある。これは、真珠が時には虚栄心や虚しさの象徴として描かれる事があるからである。
モデルはフェルメールの妻?
一方、作品の女性はフェルメールの妻であるカタリーナをモデルとしたという説もある。
2人の間には多くの子どもがいたので、妊娠中の風景は珍しいものではなかった。その為、妊娠中の女性を描いたとするとこの説も有力である。この作品は、壁や天井の角が描かれていないため、フェルメールの絵画の中でも、珍しい作品であると考えられる。
作品の重要な要素である青色はフェルメールブルーと呼ばれ、貴重な鉱物であるラピスリズリを原料とした顔料である。
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