作品概要
《ディアナとニンフたち》は、画家のヨハネス・フェルメールによって制作された作品。制作年は?。

『ディアナとニンフたち』は、オランダの画家フェルメールによって1650年台初期〜半ば頃に完成された作品で、現在はオランダ・ハーグのマウリッツハイス美術館に保管されている。
はっきり完成された年は定かではないのだが、現存するフェルメール作品の中で最も初期のものであるとする絵画歴史家もおり、彼らによると『マリアとマルタの家のキリスト』よりも古い作品である。
画面の中心にいる人物の足を洗っているニンフ(妖精)と女神ダイアナを描いたシーンだが、絵画の厳粛なムードに対して登場人物の行為とその当時の服装の両点から見て普通ではないとする歴史家の注目と関心を集めた。ダイアナの神話の中でよく知られたエピソードの中の劇的な瞬間を直接描くというよりは、女性とその側近の女の人が身繕いをしているシーンを見せている。女性のプライベートな場面というテーマは、フェルメールの画家としてのキャリアが積み重なるにつれだんだんと色濃く反映していった。
19世紀半ば以前の作品の来歴は明らかにされておらず、似通った作品『マリアとマルタの家のキリスト』がフェルメールの1作品のひとつだと認知された20世紀初頭になってようやくこれもまたフェルメールの1作品だとして広く受け入れられた。
1876年にオランダ政府が購入した時は、フェルメールでなくニコラース・マースの作品と信じられていた。
この絵の幅の約9分の1が右画面から取り除かれており、その部分は1999年或いは2000になってようやく、画面右上の場所に19世紀頃青空が書き加えられた部分であったことが明らかになった。
現存するフェルメール作品のうち、神話の登場人物を題材にした唯一のもの。多くの研究者がフェルメールの真作とするが、日本人研究者の小林頼子のように疑問を呈する研究者もある。
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