作品概要
《読書する娘》は、画家のジャン・オノレ・フラゴナールによって制作された作品。制作年は1769年から?で、ワシントン・ナショナルギャラリーに所蔵されている。

《読書をする娘》はフランスのロココ期の画家ジャン・オノレ・フラゴナールの作品である(カンバス、油絵)。
「幻想的な肖像画」とは?
1769年頃、フラゴナールは今日彼の「幻想的な肖像画」として知られる一連のグループ作品を描いた。それらの作品において各モデルは豪華な衣装を身にまとい、なめらかな筆遣いと鮮やかな色彩によって、カンバス上に生き生きと書かれている。
彼の成した仕事の中で最も愛された作品の中においても、これらの作品は最もミステリアスで、それゆえに最も議論を呼ぶこととなった。理由もなく描かれたとか、または実在の人物を描いているとかいないとか。
「幻想的な肖像画」との関係
《読書をする娘》は本を片手に窓際に座り、レモンイエローの服を着た慎み深い女性をモデルにしている。本作品は常に「幻想的な肖像画」と緩やかに関連づけられてきた一方で、これらの繋がりを支持する説得力のある根拠も存在している。というのも、本作品のサイズ(約81×65 cm)は他の「幻想的な肖像画」と一致、またはほとんど一致しているのである。使用されている色の幅は大胆な黄色、薄い紫色、バラ色であり、これらは他の「幻想的な肖像画」を想起させる。
さらに、エネルギッシュで動的な筆使いはカンバスの至るところに見られるし、その衣装は精巧な襟とともに他のモデルのエレガントな衣装を連想させる。一方で、《読書をする娘》のモデルは本に集中しており、他の「幻想的な肖像画」のモデルは鑑賞者に対して正面を向いているのだが。
2012年、研究者達はフラゴナールの18の作品のスケッチを発見し、その多くは「幻想的な肖像画」として知られるものだった。そのスケッチには《読書をする娘》も含まれていたことから、本作品と「幻想的な肖像画」の間の関係性は決定的に確立された。
我が家に飾っている唯一の絵画。いつ見てもいい。
2020年2月28日 1:39 am, ID 15538