作品概要

月明かりの羊小屋》は、画家のジャン=フランソワ・ミレーによって描かれた作品。制作年は1856年から1860年で、ウォルターズ美術館に所蔵されている。

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この珍しい夜景画では、羊の群れが羊飼いの周りで動き回っている。そのうちいくつかは既に柵の中に入れられているが、羊飼いは杖を握り、まだ入っていない羊たちにゲートをくぐるよう促している。彼の後ろでは、2匹の牧羊犬が仕事を待ち構えている。

羊飼いの小屋は夜空を背に立ち、地平線の真上にぶら下がる巨大な寝待月は夜を照らし、羊飼いの仕事を見守っている。

描写

描かれているのはバルビゾンとシャンティイの平原で、ミレーがよく知る風景であった。羊飼いと小屋のシルエットだけが、地面と空を結び付けている。

羊を安全に導く羊飼いというキーワードから、羊飼いをキリストになぞらえるという神秘的な考えが喚起されるが、世界を照らし出すのが霊的な身体ではなく月であるため、この作品は寓意的とはいえない。ミレーはこの作品について、「ああ、私の作品を見ている人に、夜の素晴らしさと恐怖を感じてもらえたらいいと思う。空気の歌や沈黙、ささやきをを人々に聞かせるべきであり、無限を感じるべきだ」と述べている。

焦点

興味深いことに、ミレーの情景の場面は前景ではなく、中央と遠方に人物を配置するという方法をとっており、これは慣習的な構成から逸脱している。鑑賞者の視線は、焦点である月へ向けられ、この明るい月は、暗く抑えられた色調である残りの部分とは対照的となる。暗い雲と羊の陰影のある体は、上から下の場面を囲むカッコのように機能し、男と羊飼いの小屋の姿は左右から同じ働きをしている。

これは鑑賞者の視線を羊飼いに集中させ、次に彼の視線を介して月へと向けさせる効果を持っている。

基本情報・編集情報

  • 画家ジャン=フランソワ・ミレー
  • 作品名月明かりの羊小屋
  • 制作年1856年-1860年
  • 製作国フランス
  • 所蔵ウォルターズ美術館 (アメリカ)
  • 種類油彩、キャンバス
  • 高さ45.3cm
  • 横幅63.4cm
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