作品概要

刈り入れ人たちの休息(ルツとボアズ)》は、画家のジャン=フランソワ・ミレーによって描かれた作品。制作年は1850年から1853年で、ボストン美術館に所蔵されている。

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金色の穀物の大きな山の前に、仕事で疲れ果て汚れた刈り入れ人たちが描かれている。周りには道具が散らばり、左側では男性が刈り入れ人たちに女性を差し出している。

主題

ミレーはもともと、旧約聖書のルツ記の物語を描こうとしていた。ルツは、落穂拾いをしているときに、後に夫となる土地所有者のボアズと出会う未亡人である。

1853年のサロンに本作を出展したミレーは、タイトルを「刈り入れ人たちの休息」に変更した。風景の中、一人ではなく複数の人物を描いた、彼の数少ない作品の1つである。情景型の構成と柔らかな色調は、フランスのバロック画家、ニコラ・プッサンの知識を示している。

この作品はサロンで二等のメダルを獲得したにもかかわらず、ポール・ド・サン・ヴィクトールのような美術評論家は、「これらの貧民には心を動かされない。ルツとナオミが劇場の舞台にいるかのようにボアズの畑を見渡しているところを見るのはうんざりする」と評した。

作品の焦点

刈り入れ人とその背後にある穀物の山に重点を置くことによって、ルツとボアズは中心的な焦点の外側の人物として描かれている。この作品の焦点は、二人の男女によるロマンティックな旧約聖書の信仰物語ではなく、暑く埃っぽい畑で休息をとる労働者たちのほうである。

ルツの顔は恥ずかしそうにうつむいており、ボアズは仲介者として働き、畑の労働者と彼女を視覚的に結びつけている。このように、ミレーは歴史と聖書に共通する労働者の重要性に焦点を当てている。

農民生活の苦難と尊厳

ミレーは、当時の農民を描いている。その舞台は、フランスの穀倉地帯であるシャイーの肥沃な平野である。1850年代、フランスの農村部では、自分の畑で働く人々の福祉よりも、個人的な利益に関心を寄せる不在地主が目立っていた。ルツの持つ、落穂拾いの成果であるわずかな穀物の束は、後ろにある穀物の山とは対照的である。ミレーの描いたボアズは聖書の物語の土地所有者ではなく、金持ちの土地を耕すために雇い入れられた物納小作人であった。

ミレーはこの作品を通し、多くの作品でもそうしているように、謙虚な生活の苦難と尊厳を尊重するよう促している。

基本情報・編集情報

  • 画家ジャン=フランソワ・ミレー
  • 作品名刈り入れ人たちの休息(ルツとボアズ)
  • 制作年1850年-1853年
  • 製作国フランス
  • 所蔵ボストン美術館 (アメリカ)
  • 種類油彩、キャンバス
  • 高さ67.3cm
  • 横幅119.7cm
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