作品概要

秋のパストラル》は、画家のフランソワ・ブーシェによって制作された作品。制作年は1749年から1749年で、ウォレス・コレクションに所蔵されている。

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野心的なパストラル

本作は、その対画である《夏のパストラル》とともに、ブーシェによる最も野心的なパストラル作品の一つである。パストラルとは、羊飼いの暮らす理想的な農村と牧歌的な世界を描くジャンルである。

ブーシェは、アントワーヌ・ヴァトーによる理想的な田園風景を描く作風「フェート・ギャラント(雅な宴)」様式を守り、理想的なイタリアの風景を用いることでそれを確立させた。ヴァトーの描く現代的なパリジャンを理想的な羊飼いの男女に置き換え、さらに当時の現実性を場面から取り除き、完全な想像上の世界を作り上げた。ヴァトーが小さなサイズの油絵を制作した一方で、ブーシェはこの作品のように大規模な部屋の装飾のために大きなパストラルを描いた。

来歴

もともとこの二枚の作品は、オーヴェルニュの知事であり、フランスの道路や橋を大幅に拡張して近代化したダニエル・シャール・トゥルデーヌの所有であった。彼は、フォンテーヌブローの近くのモンティニー=ランクーにある邸宅のサロンに2枚の絵を飾った。

パントマイムの場面

描かれている場面は、ブーシェの友人である劇作家、C.S.ファヴァールの非常に人気のあるパントマイムの登場人物からインスピレーションを受けている。ブーシェは、オペラ・コミック座のデザイナーであり熱心な観客でもあった。ファヴァールの音楽劇は、古代ギリシャの理想主義と牧歌的な詩の貴族的感覚を、素朴で涙もろい劇の登場人物と組み合わせた。

ここでは1745年に初演されたファヴァールのパントマイム「Les Vendanges de Tempé(テンペ渓谷の収穫)」のシーン6を再現している。愛らしい羊飼いがヒロインのリゼットに葡萄を贈っている場面である。右側で二人を見ている羊飼いは、レンブラントのエッチングから取られている。

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基本情報・編集情報

  • 画家フランソワ・ブーシェ
  • 作品名秋のパストラル
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1749年 - 1749年
  • 製作国フランス
  • 所蔵ウォレス・コレクション (イギリス)
  • 種類油彩、キャンバス
  • 高さ259.5cm
  • 横幅198.6cm
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