作品概要

三美神に供物を捧げるサラ・バンベリー夫人》は、画家のジョシュア・レノルズによって制作された作品。制作年は1763年から1765年で、アート・インスティテュート・オヴ・シカゴに所蔵されている。

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《三美神に供物を捧げるサラ・バンベリー夫人》は、18世紀の英国を代表する画家ジョシュア・レノルズが、サラ・バンベリー夫人を歴史画風に描いた肖像画である。

演出効果

古代の三美神像の前で香を炊く貴婦人、という設定は、モデルの美しさを強調し、作品に歴史画の装いを与えるために工夫された演出である。着衣も古代を連想させる空想的な衣装であり、モデルの顔立ちは当時人気のあった17世紀イタリアの画家グイド・レーニの女性像に合わせて理想化されている。レノルズのグランド・マナー(荘重様式)の肖像画の典型例のひとつだが、一方で、衣装の淡い色彩や柔らかなタッチはロココ的軽妙さとも無縁ではない。

ジョシュア・レノルズ(1723~92年)は、英国にロイヤル・アカデミー・オヴ・アーツ(王立美術アカデミー)を設立して画家の社会的地位を高め、初代会長として英国画壇で中心的役割を果たし、“サー”の称号を得た。ルネサンス以来の古典主義美術理論で最も重視された歴史画の制作を盛んにすることを目標とし、アカデミーでの講演でも繰り返し説いた。しかしながら、英国のパトロンたちにとって歴史画とは収集するためのイタリアの作品であり、自国の画家にはもっぱら肖像画を注文した。そこでレノルズは肖像画をグランド・マナーで描くことにより、歴史画と関連付けることにした。そのひとつが、この作品である。

美の女神

サラの美貌は、15歳の時に、のちの国王ジョージ三世を惹きつけたほどであった。サラの夫チャールズ・バンベリー卿が、結婚後まもなく彼女の肖像画を注文した。レノルズは、古代を連想させる建造物を背景に、淡いピンク色のゆったりした古代風の衣装をまとったサラを中央に配置した。三本脚の香炉に供物を捧げる彼女を見下ろすように、三美神像が立っている。

中央の女神は、友情と信頼の象徴である花輪を差し出している。あたかも三美神が奇跡的に現れ、サラを四人目の女神として招いているかのようだ。彼女は三美神を見上げ、中央の女神の仕草に呼応して、招待を受ける意志を示している。

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基本情報・編集情報

  • 画家ジョシュア・レノルズ
  • 作品名三美神に供物を捧げるサラ・バンベリー夫人
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1763年 - 1765年
  • 製作国イギリス
  • 所蔵アート・インスティテュート・オヴ・シカゴ (アメリカ合衆国)
  • 種類油彩 カンヴァス
  • 高さ242.6cm
  • 横幅151.5cm
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