作品概要
《受胎告知》は、画家のニコラ・プッサンによって制作された作品。制作年は1657年から1657年で、ロンドンナショナルギャラリーに所蔵されている。

《受胎告知》(The Annunciation)はフランスの古典主義を代表する画家、プッサンにより1657年に制作された。ロンドンナショナルギャラリーに所蔵されている。
プッサンにとって、古代の芸術や神々も深く影響した。この作品は新約聖書(ルカの福音書1:26−28 )にある、大天使ガブリエルが聖母マリアに神の御子を授かることを告白する場面(受胎告知)を描いた作品である。
プッサンの表現
彼女の頭上には男児のキリストが想像された神の精霊を象徴する鳩が浮かび上がっている。珍しいことに、聖母の外套は黄色く着彩されている。この色はおそらく、象徴的な意味を持ち、希望や純粋さのしるしであったのであろう。そして大天使ガブリエルの出現は、明らかに、目に見える外側の出来事と言うよりむしろ、マリアの心に描かれた内的なビジョンであると言えよう。
プッサンの受胎告知
受胎告知の場面は,初期キリスト教美術の時代から数多くの作品に描かれてきた。プッサンの描写では、他の17世紀のこの主題の表現と比べると、プッティ(小天使たち)や天国の雲が欠いている簡潔な構成で珍しい。しかし初期の例には存在する。
この作品は、ローマのサンタマリアソプラミネルヴァ教会のプッサンのパトロンであるカッシアーノダルポッソ(158−1657)の墓の上にぶら下がるように意図されていることが示唆されている。また、もう一つの可能性としては、教皇アレクサンドリア7世の為に描かれたことであるが、いずれの可能性も証明できていない。
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