作品概要
《黄金の子羊の礼拝》は、画家のニコラ・プッサンによって制作された作品。制作年は1633年から1634年で、ロンドンナショナルギャラリーに所蔵されている。

《黄金の子羊の礼拝》はフランス古典主義の画家ニコラ・プッサンにより1633から1644年に制作された。ロンドンナショナルギャラリーに所蔵。
出エジプト記32章、イスラエルの民による黄金の子羊の礼拝を描いた作品である。
モーゼは、十戒の銘板を受け取るためにシナイ山に登った。彼の不在の間、イスラエルの民はアロンの助けにより偶像(黄金の子羊)を作り、歌と踊りでそれを礼拝した。戻ってきたモーゼは、そのことにひどく腹を立て銘板を粉々にしてしまった。(出エジプト記32章)
足跡
《黄金の子羊の礼拝》とその姉妹作品《紅海を渡るモーセ》は、ローマでのプッサンの主要なパトロンであるカッシアーノ・ダル・ポッツォの従兄弟、アマデオ・ダル・ポッツォために制作された。
この二つの作品はロンドンナショナルギャラリーが1945年に《黄金の子羊の礼拝》を入手するまで一揃いだった。もう一方の《紅海を渡るモーセ》は同じ1945年にビクトリアナショナルギャラリーに購入された。
パンの境界柱の前のバッカス祭
プッサンは、《パンの境界柱の前のバッカス祭》に描かれている、踊る人々と同じ構成をこの作品にも用いたが、人々は180度向きが逆転している。この作品に描かれた青、赤、オレンジの配置も画面全体の構成を調和させるための役割を果たしている。しかし、アロンの着衣に用いられた白色は、個人をより一層際立たせるために使われている。また、プッサンは絵画の物語を伝えるために人物を大袈裟な身振りで描いた。
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