作品概要

聖ヨセフと幼児キリスト》は、画家のグイド・レニーによって描かれた作品。制作年は1638年から1640年で、ヒューストン美術館に所蔵されている。

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グイド・レーニは当時最も有名なイタリアの画家であり、優雅な作風と均整の取れた構図から「神の如きグイド」と呼ばれた。17世紀の反宗教改革の中で描かれた彼の聖人像は、当時のカソリック教会の求めにより親しみやすく人間的に表現されている。

この作品は現在、ヒューストン美術館のヨーロッパ絵画部門に収蔵されている。富豪のマスターソン夫妻が40年以上を掛けて集めた17-19世紀の貴重な美術品の数々は、1999年にリエンツィ・コレクションとして邸宅と共に一般公開が開始された。

円熟した技巧と篤い信仰心

《聖ヨセフと幼児キリスト》における飾らない穏やかな筆致には、晩年を迎えた彼自身の厚い信仰が大きく関わっている。彼は《聖ヨセフ》(ヴェネツィア、聖ジョヴァンニ・パオロ聖堂)や《幼児キリストを抱く聖ヨセフ》(エルミタージュ美術館所蔵)など幾つか類似の作品を手掛けているが、死の二年前に完成したこの作品には中央に据えられた聖ヨセフと幼子イエスの他、一切の夾雑物はない。

またヨセフの顔を一条の光で照らす事で、同時代の多くの画家が用いたオーラに替えて彼の神秘性を表現している。ヨセフは大工、即ち創造者である自分の職業の意味を良く理解し、労働を通じて父なる神を讃えると共に自らも研鑽に励んだとされるが、レーニは二人の親密な描写を通じて、このキリストの育ての父を幼子を慈しむ一人の男として描き出した。イエスが手にする果物は、鑑賞者に待降節の悔悛と共にエデンの園からの追放を思い起こさせる。

基本情報・編集情報

  • 画家グイド・レニー
  • 作品名聖ヨセフと幼児キリスト
  • 制作年1638年-1640年
  • 製作国ボローニャ教皇領、イタリア
  • 所蔵ヒューストン美術館 (アメリカ合衆国)
  • 種類油彩・カンヴァス
  • 高さ88.9cm
  • 横幅72.4cm
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